内視鏡検査は、口から管を通して食道や胃、十二指腸を見るまたはカメラで撮る検査のことをいう。近年、医療患者が増加傾向にある大腸がんや胃がんの早期発見に効果的な検査方法として注目されている。

そんな内視鏡検査をサポートする内視鏡看護師は、内視鏡検査や治療を行う医師を補助することが主な仕事だ。
その内視鏡看護師に人気の資格が「消化器内視鏡技師」である。消化器内視鏡技師とは、内視鏡検査の知識や技術があることを証明できる資格である。

勘違いされるケースもあるが、実は消化器内視鏡技師は、国家資格ではない。
日本消化器内視鏡技師会という一般財団法人が主催の資格である。しかし、ほかに内視鏡検査に関する資格が存在しないために、転職やキャリアアップの際に求められている内視鏡検査の知識や技術があることを証明するためには役立つものだ。

現在、内視鏡看護師である人が受けやすいのも魅力となっている。
消化器内視鏡技師の書類申請時に、内視鏡室に満2年以上勤めていて、看護師(准看護師)資格があれば受けられると定められているからだ。そのほかにも、指定された講義や学会、研究会を受講することや消化器内視鏡の介助の数、推薦状も必要となる。

消化器内視鏡技師の合格率が高いことも魅力的だろう。なぜなら学会は合格率を発表していないが、落ちたというひとは口コミでは見られないからだ。
実際の試験は、書類審査と学術試験の2つの試験が行われる。書類審査は規定の資格を満たしているかを見られるだけなので安心だ。学術試験は2時間あり、合格本などで対策をしておけば一安心だろう。合格した場合は、合格通知が自宅に配送されることになっている。